リサイクル期限を設定したのにP5でボリュームがリサイクルされません。どうしてですか?

質問

あるユーザーは、週末にフルバックアップを実施しながら、月曜日から金曜日のウィークデーに毎日増分バックアップを実施し、さらにリサイクルポリシーを6日間に設定して運用をしようとしていますが、リサイクル期限を設定しているはずなのにボリュームが期限切れになっても自動的にリサイクルされません。どうしてでしょうか?

回答

おそらくユーザーが2つの異なるバックアッププランを次のように作成してしまった事が原因です。1つめのバックアッププランは週1回のフルバックアップをスケジュール実行する設定を含み、2つめのバックアッププランはウィークデーの間に増分バックアップを計画実行するプランです。これら2つのバックアッププランが設定されてしまいますと、2つの異なるバックアップサイクルが設定されてしまうことになります。すなわち1つめがフルバックアップのもの、2つめがプログレッシブバックアップ用のサイクルです。結果として、増分バックアップはフルバックアップと連携しなくなり、設定全体でただ単なるプログレッシブバックアップとしてしか機能しなくなってしまいます。

原則として、P5はデータを別のボリュームに再保存するか、データをサーバーから消去しない限りプログレッシブバックアップボリュームをリサイクルできません。ですので、データを別のボリュームに再保存するかサーバーから消去しない限り、P5はボリュームのリサイクルを拒絶し、最悪の場合は保存されたバックアップファイルを破壊しかねません。

正しい設定方法としては、単一のバックアッププランを作成し、2つのスケジュールイベントを内包するように設定します。1つめのスケジュールイベントはフルバックアップ、2つめのスケジュールイベントは増分バックアップという具合です。この方法であれば、P5はフルバックアップと増分バックアップを1つのセットであると認識して実行し、ボリュームの期限も正しく認識されます。

この場合は、フルバックアップのみに(追加オプション内の)「バックアップ」の設定を、「新規メディアを使用」にします。こうすることでP5はフルバックアップのデータと増分バックアップによって追記されたデータに対して新しいボリュームを要求するように動作します。

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