2章 Archiware Pureのインストール

Archiware Pureは導入後すぐに運用を始められる仮想アプライアンスとして提供されます。お使いの仮想化環境下で仮想マシンテンプレートを導入する以外の面倒なインストールは必要ありません。

● 2.1 システム環境要件

  • VMware vSphere 6.0 以降, (無償版を除く※1)
  • VMware ESXi 6.0 Express Patch 4 (build number 3247720, 2015-11-25) 以降
  • vCenter Server 6.0以降 (vCenter Serverはオプションです 必須ではありません)
  • CPU: x86-64 プロセッサ
  • メモリ : RAM 4GB以上
  • 空きディスク容量 : 10GB (バックアップリポジトリを含まず)

上記は最小構成です。複数のバックアップの並列実行や、データ重複排除などの高度なオプションを利用する場合、より高速なプロセッサや余裕のある搭載メモリ容量での動作をおすすめします。


● 2.2 導入前の確認事項

Archiware Pureは、VMwareに対応するあらゆる種類、あらゆるバージョンの仮想マシンに対応します。
★バックアップの実行はVMスナップショットとバーチャルディスクホット追加、仮想ディスクを強化します。
Archiware Pure仮想アプライアンスが仮想マシンをバックアップするには、仮想ディスクへのアクセスが必要になります。(※2)

アクセスできないデータストレージ上にある仮想マシンもArchiware Pure GUIに表示されますが、バックアップは失敗し、「none of the disks were backed up」エラーが表示されます。

※1. VMware vSphere APIが無償版のESXiで無効であることによる制約です。

※2. VMwareには、rawディスクのスナップショット、RDM物理モードディスク、独立ディスク、PCI vSphere Direct Path I/Oデバイス、バスシェアリング用に構成されたディスク、ゲストOS上でiSCSIイニシエーターを利用するディスクに対応していません。


● 2.3 仮想アプライアンスの導入

Archiware Pure仮想アプライアンスはシステム環境要件下で動作するように設定されていますが、バックアップリポジトリに関しては、仮想アプライアンス導入後に手動での設定が必要です。

仮想アプライアンスをVMware vSphere ウェブクライアントを使って導入するには、次の手順で行います。(※3)
スタンドアロンESXi v 6.5 単独または vCenter server を併用して導入する場合はVMware公式のOVF OVAテンプレートについての解説を参照してください。スタンドアロンESXi v 6.0ホストについては、vSphere クライアントを使用した導入手順を参照ください。(注:vSphereクライアントは終了製品であり、最新の手順書はvSphere 5.0の情報となっています)

  1. VMware ESXi ウェブGUIにログインし、ホストを右クリックしてメニューから「Create/Register VM」を選びます。
    (※3) https://docs.vmware.com/en/VMware-vSphere/6.5/com.vmware.vsphere.vm_admin.doc/GUID-AFEDC48B-C96F-4088-9C1F-4F0A30E965DE.html
    (※4) https://pubs.vmware.com/vsphere-50/index.jsp#com.vmware.vsphere.vm_admin.doc_50/GUID-AFEDC48B-C96F-4088-9C1F-4F0A30E965DE.html

  2. OVF または OVAファイルオプションから「Deploy a virtual machine」を選び、「Next」をクリックします。

  3. 任意のArchiware Pure仮想アプライアンスの名前を入力します。表示されているウィンドウの中央部分をクリックしてダウンロードしたArchiware Pureテンプレートファイルを指定します。
    zip形式ファイルでアプライアンスをダウンロードしている場合は、事前に展開しておきます。
    すべてのファイルを選択し、「Next」をクリックして続行します。
    (ArchiwarePure.x.y.z.ovf, ArchiwarePure.x.y.z.mf, ArchiwarePure.x.y.z-disk1.vmdkなど)
    (注意) ArchiwarePure.x.y.z.mf ファイルはESXiウェブGUI上では表示されません。

  4. Archiware Pure仮想アプライアンスの設定情報とディスクの記録先として使用するデータストレージを選択し、「Next」をクリックします。

  5. 仮想アプライアンスが割り当てられるVMネットワークと、ディスクのプロビジョニング方式を指定します。Archiware Pureアプライアンスはデフォルトで50GBの先読みプロビジョニングサイズが設定されています。この設定値はパフォーマンスへの影響は特にありませんので、ストレージ容量の節約のためにthinを選んでおいて差し支えありません。「Next」をクリックして続行します。

  6. 設定の概要をチェックし、「Finish」をクリックして導入を開始します。

● 2.4 ストレージの設定

Archiware Pureが仮想マシンのバックアップを行えるようにするためには、最低1つ以上のストレージをバックアップデータの保存先となるバックアップリポジトリに指定しておく必要があります。Archiware PureはVMwareが対応しているすべてのストレージ方式に対応していますが、仮想マシンを配置する同一ストレージ上の仮想ディスクの設定を行う場合は、Archiwareは専用の外部データストレージを使用することを強く推奨します。性能面で理想的なストレージは、ロウデバイスマッピングモード下でSANのLUNの使用です。VMwareの制約により、DRMディスクは、Archiware Pureの運用と競合しないようにSCSIコントローラID0番を指定する必要があります。VMware GUIで新しく仮想ディスクを追加すいる際は、コントローラ0番がデフォルト値として設定されます。また、バックアップリポジトリとしての仮想ディスクは14番まで構成することができます。仮想マシンへのハードディスクの追加についてはVMwareのマニュアルを参照ください。

 https://docs.vmware.com/en/VMware-vSphere/6.5/com.vmware.vsphere.vm_admin.doc/GUID-79116E5D-22B3-4E84-86DF-49A8D16E7AF2.html